2019年現在に僕が分かっている「楽器演奏時の手の震え」について

大変ご無沙汰の投稿になってしまいました。

個人的にも例年以上に色々あった2019年ですが、演奏活動、レッスン、そして健康管理、それに付随するダイエットも含めて順調にこなしております。

さて、つい最近Twitterで連続投稿したもののまとめです。

Twitterでは思いつくまま、勢いを大事にしたところもあるので、blogであるこちらではもう少々突っ込んだところまで書きます。

楽器演奏時の「手の震え」

これまで、僕自身の経験に基づき、

楽器を演奏する時の「手の震え」

について、Facebookでの投稿やblogに文章化して来ましたが、意外とまだまだ分かってもらえていないこと。

世の中には手の震えやすい「体質」の人がいます。

軽いものだったり病的だったり。
それは決して精神的なものだけでは無いし、心の弱い人とかではない。

体の体質として震えやすい人がいると言うこと。

それには病名がつく場合もあるし、人によっては精神的なものから来ていることもある。人によっては緊張すると増長される場合もある。

だからってそれが「緊張に弱い人」とは限らないです。

例えば
「緊張何それ」
みたいに本気で思っているような人で震える人もいます。

元々は「震え」が緊張からは引き起こされないはずな人なのに、たまたま起こってしまった震える現象?症状?体の使い方から引き起こされたもの?…等、それにより本人が困ったりする経験を重ねることによって、段々と精神的なものや緊張感によって引き起こされたりすることはあると思います。

場合によってはジストニアのようにある特定の動きで引き起こされるものもある。

「震え」と言っても多種多様で、その人それぞれの状況、理由があると思うのです。

「震え」で困っている人へ。

そもそも体の震え自体は何もおかしなことではありません。恐怖を感じたり、驚いたり、興奮したり…人間の生理現象として起こる当たり前のことです。

程度はあるにせよ誰しもに起こることです。

ただ、それがどうしても止まらなかったり、震えがとても大きく感じたり、楽器を演奏することが難しかったり、病的に感じるような場合…

それらのほとんどの場合に対策治療方法出来ることがあります。

完全には改善しなくても程度が良くなったり、時間がかかることもあったり…状況によっていろいろですが、方法手段はそれぞれに数多くあります。

震えで困っている人はまずは
様々な専門家
お医者さん(個人的オススメはまずは神経内科)
経験者で公にしている人
(例えばこういうブログ記事を書いている人)
…等に相談してみてほしいです。

大丈夫。
僕の場合、中学生から長年、結構な場面でめちゃくちゃ手が震えまくって、死ぬほど恥ずかしかったし、死にそうなくらいに仕事も減ることもあったけど、震えで死ぬことはなかった。

例え、震えていても思うような演奏は出来る、そのくらいになることだってあり得ます。

手の震えは「緊張」でひとまとまりにされそうなことですが、原因は多種多様。

本当に困っているなら自分の事を知るためにもお医者さん等に見てもらうことはかなり有益だと思う。まずはそこから。

震える自分が弱いとかダメだとか劣っているとかそんなことは決してない。

辛さは本当によく分かります。

実情として

現実として、結構多くのプロや音大の先生みたいな方々が手の震えで病院に行ったり薬を飲んだりしてます。国内国外共にです。

まぁ、言っていない場合が多いし、プロなら尚更言いたくないでしょう。

薬を飲むとか…もう最終手段…というか、抵抗感というか、何か悪いことしてるくらいに思われる方もいるかもだけれど…、症状によっての対応として全く普通のことだし、診てもらったお医者さんの言う事を聞いて服用している限り、何も悪いことじゃないと思う。頼っていいと思う。

僕もあえて言いたくはなかったけれど、言わなくてもバレバレだったし、めちゃくちゃ困っている時は少しでも改善するようなことがあれば何としてでも知りたかったし、少しでも誰かの役に立つのであれば、と思って書いています。
(僕も既に経験している誰かにもっと早めに教えてもらいたかったけれど…)

自分でできることとして…

ちなみに

病院に頼らずに出来る手の震え対策の例は、

・カフェイン摂取をやめる(コーヒー、緑茶等を控える。特に楽器を演奏する8時間前から)

・お酒を飲んでいる時は手の震えが止まることはあるが飲んだ後や二日酔い時なんかは酷くなることが多い。

・よく睡眠を取る。

・身体の構造や役に立つ考え方について知り、生かしてみる。

これらの改善策だけですっかり良くなる人もいるけれど、全く変わらない人もいます。

なので、何度も言うけれど「本当に」震えに困っているならば、まずはお医者さんや専門家、経験者で公にしている人、なんかに相談してみてください。

楽器や音楽の指導に関わる方々へ

そして

楽器の指導やレッスン、部活動に関わることのある方々へ。

「震え」について、こういった実情があることを少しでも知っていただけると有難いです。

そして、

手の震えで困ったり、症状があるような生徒さんをお持ちの方がいらっしゃって、その生徒さんが本当に困っていて、それでも演奏活動を続けていきたい、どうにかしたいと思っている場合、少なくともここに書いてあるようなことを伝えてあげたり、教えてあげたりして頂きたいです。

本番や緊張する場面で手を震えるような経験をした人は結構多いと思うのですが、精神力や少しの気持ちの変化、開き直り「だけ」では乗り越えられないことがあることを理解して頂ければと思います。

症状によっては体質的な震えやすさをきっかけとして精神的なことに影響していくことだってあるということ。

そして精神的に弱いからそうなったわけではないということ。
ましてや練習不足なんかでなるわけではない。
気持ちの強さを求められても変わらない、改善しないことだってある。
結果的に追い込まれることで更に症状が悪化することだってあります。
少しでも力になってあげて欲しいと思います。

僕の場合

本態性振戦という症状でした。
以下に詳しくまとめてあります。

日本臨床内科医会の本態性振戦について(pdf)
本態性振戦について(薬品メーカーのHP)

ちなみにこちらのクリニックのサイトにもあがり症、手の震えについての詳しい解説があります。治療例や薬についても詳しいです。

お医者さんに行き、自分にとっての現実、正しい理解を得ること、治療を続けることと、アレクサンダー・テクニークを始めとする、自分の身体と心(考え方)の使い方を勉強することによって、演奏活動を問題無くやっていけるようになりました。

僕の場合、

・お医者さん

・アレクサンダー・テクニークを知り、身体と心(考え方)両面について勉強すること(様々な多様性を認めてくれる理解ある先生方のサポートを得ること)

・たとえ震えがあったとしても、それでも信頼してくれて演奏をご一緒してくれる先輩、仲間、先生方。

・何があっても全面的に認めてくれる身内

のおかげで今があります。

震えに限らず、な話ですが

ここからは震えに限らない話ですが…
例えば、アレクサンダー・テクニーク以外にも沢山のボディワークと言われるようなもの、メソッドも数多くあって、そのどれもが自分自身にとって役に立つ可能性を持っていると思います。

僕がアレクサンダー・テクニークを気に入って勉強している理由は、

…少なくとも僕が教わってきた、信頼のおける先生方からは…

・解剖学的な知識に限らない、演奏、パフォーマンスにおいて役に立つ知識を学べること。

・身体の知識、機能だけではなく、演奏、パフォーマンスに役に立つ考え方、心、気持ちの持ちようを学べるということ。

・「こうしなければならない」「これが全面的に正しい」が無いこと。自分で選べる具体的な手段が増えるということ。

・レッスンをすること、生徒さんの求めることおいて最大限応えられるような引き出し、具体的な提案が数多く得られるということ。

・自分自身の観察を行うことが出来るようになり、今の自分に役に立つ様々な動き、方法、をかなり深いところまで知り、考え、選ぶことが出来るようになるということ。

です。

アレクサンダー・テクニークを教える人にも(楽器を教える人と一緒で)良いとか悪いとか関係なく、いろんな考え方の人がいらっしゃるので、好みや、気にいった、役に立つやり方、教わり方を(アレクサンダーに限らず、様々な方法手段から)自分で選ぶことが大事になると思います。

どれが良いと悪いとかでは無くて、自分が気にいる、自分自身にとって役に立つやり方を見つけて、試して欲しいです。

僕は震えやすい体質と付き合いながらも今現在、生きて、演奏活動、レッスン活動をしています。演奏内容も含めてシビアな現場も任せてもらえるようになりました。

僕に出来ること、やりたいことをこれからも続けていきます。

情報を(いい加減もう少し頻度を上げて…)出来るだけ公開したり、経験したことなんかを書いていきたいと考えています。

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